研究課題/領域番号 |
18390311
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松江 弘之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10250424)
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研究分担者 |
神戸 直智 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (50335254)
姚 建 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (50303128)
柴垣 直孝 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (40262662)
原田 和俊 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (20324197)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
18,340千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 2,940千円)
2008年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2007年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2006年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | 樹状細胞 / ギャップ結合 / 免疫抑制 / 抗炎症作用 |
研究概要 |
本申請プロジェクトの全体構想は、従来ほとんど解明されていない免疫・炎症反応に関与する免疫系細胞のギャップ結合(以下G結合)の機能を解明し、G結合による情報伝達を遮断することで免疫・炎症反応を抑制できるかを検討し、免疫・炎症反応が関与する多くの疾患に対する新しい作用機序の免疫抑制剤・抗炎症剤の開発へ展開できるプラットフォームを皮膚科領域から発信することである。特に、臨床応用可能なG結合阻害外用剤の開発を目指す。本年度は特に外用G結合阻害剤の炎症への効果の評価とそのメカニズムの解明を目指す。G結合阻害剤による免疫反応・炎症反応(マウス接触性皮膚炎モデル)の抑制とそのメカニズムを検討した。一次刺激性接触性皮膚炎(PICHS)モデルでは、種々のprimary irritants(クロトンオイル、CrOなど)の耳朶塗布によるPICHSを既知の各種G結合阻害剤が抑制するかを治療投与で評価し、多くのG結合阻害剤外用がステロイド外用剤と同等に有効であった。さらに、DNFBによるマウスアレルギー性接触皮膚炎(ACHS)モデルにおいて、感作相および惹起相にG結合阻害剤外用を外用すると惹起後の皮膚炎の軽減が認められた。またこれらの抑制効果のメカニズムとしては炎症の場の炎症性サイトカインの産生を抑制していることが示唆された。これらの結果は、ギャップ結合阻害剤外用剤は抗原特異的な免疫反応の感作相および惹起相で抑制効果を発揮することを示しており、ギャップ結合阻害剤外用剤は炎症反応のみならず、免疫反応も抑制しうることを示している。したがって、ギャップ結合阻害剤外用剤は、皮膚疾患でみられる炎症反応・免疫反応及びその複合反応を幅広く抑制し、多くの皮膚疾患の症状の軽減をもたらす、新しい作用機序の皮膚外用治療剤を提供することが期待される。
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