配分額 *注記 |
17,470千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 2,670千円)
2008年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2007年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2006年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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研究概要 |
,睡眠覚醒,体温,ホルモン分泌など行動や生理活動に見られる約24時間周期の概日リズムを制御する.ヒトにおける概日機能特性を評価するため,照度や室温,姿勢や摂取カロリーなどをコントロールした環境下で,健常若年者8名(平均年齢21歳)の深部体温,メラトニン分泌,コルチゾール分泌,さらに,ヒト末梢循環単核球における10種類の時計遺伝子Per1, Per2, Per3, Cry1, Cry2, Clock, Bmal1, Dec1, Dec2, Tim転写発現量を測定した.その結果,深部体温,メラトニン分泌,コルチゾール分泌はいずれも顕著な概日リズムを,末梢循環単核球では時計遺伝子Per1, Per2, Per3が有意な転写日周リズムを示すことが明らかとなった.有用な生理指標である深部体温,メラトニン分泌,コルチゾール分泌と同様に,時計遺伝子Per1, Per2, Per3は,個人個人の概日リズム特性を調べる有用な分子指標になることを明らかにした.つづいて,健常高齢者6名(平均年齢62歳)に対して,同様の条件下で,メラトニン分泌リズムならびに末梢循環単核球におけるPer1, Per2, Per3転写リズムを計測した.その結果,対象とした6名の60代被験者は若年群と同様に生理機能リズムならびにPer転写発現リズムを保持することが明らかとなり,初老期まではPer遺伝子群リズムが顕著な日周リズムを示すこと,位相前進等の生物時計機能の加齢特性をよく反映することを明らかにした.今後,Per遺伝子群が末梢組織を用いた生物時計の機能評価の有効なsurrogateになる可能性を示した.
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