研究課題/領域番号 |
18390414
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
戸口田 淳也 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (40273502)
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研究分担者 |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
青山 朋樹 京都大学, 再生医科学研究所, 助教 (90378886)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,360千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 1,560千円)
2007年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2006年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / 癌化 / 突然変異 / メチル化 / p16 / 発現誘導システム |
研究概要 |
1.間葉系幹細胞の初代培養解析 1)29例の初代培養MSCの増殖動態を解析した。増殖停止までの平均培養期間は151日、平均最終倍加数は27代であった。ドナー年齢と培養初期の平均テロメア長が最終倍加数と相関が認められた。 3)細胞周期関連因子の中で特にp16の発現が倍加数及び細胞老化と強い相関を示し、培養後期のp16陽性細胞においてその発現を抑制することで、細胞老化から逸脱させ、増殖能を賦与できることが判明した。 4)29例中4例においてp16遺伝子にメチル化が発生しており、300日以上の培養継続が可能であった1例では、加えて染色体異常が発生していた。 II.癌化モニタリングシステムの構築 1)ras遺伝子群の変異を変異配列特異的PCRにより解析した。約40例のMSCを対象としたが、いずれも検出感度以下であった。 2)融合遺伝子に関しては通常のReverse Transcriptase PCR法でSYT-SSX及びTLS-CHOP遺伝子の検出を約40例のMSCを対象に試みたが、いずれも検出感度以下であった。 3)p16遺伝子のメチル化検出のため、メチル化特異的PCR法とReal Time PCR機器を組み合わせたRT-MSP法を開発した。解析時間を従来の約72時間から、12時間と大幅に短縮することに成功し、検出感度も10,000個のメチル化陰性細胞の中に1個の陽性細胞が混在していても再現性をもって検出できる技術を確立した。この方法を用いて、MSC10例の培養早期のメチル化の有無を解析し、全て陰性であることが確認できた。 以上の結果から、初代培養MSCの形質転換に関連する遺伝子変異として、p16遺伝子のメチル化は発生しうる変異であり、監視システムにおける対象遺伝子として適切なものであることが判明した。
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