研究課題/領域番号 |
18390469
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
園田 康平 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (10294943)
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研究分担者 |
吉田 裕樹 佐賀大学, 医学部, 教授 (40260715)
江頭 健輔 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (60260379)
米満 吉和 千葉大学, 医学研究院, 教授 (40315065)
畑 快右 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (90346776)
石橋 達朗 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30150428)
池田 康博 九州大学, 医学研究院, 助教 (20380389)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
11,220千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 1,320千円)
2007年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2006年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | マクロファージ / 網膜色素上皮細胞 / 自然免疫 / IL-6 / 加齢黄斑変性 / gene transfer / immune therapy |
研究概要 |
1.マウスを用いた網膜下瘢痕化モデルの作成 <方法>顕微鏡で直視しながらマウス網膜下に、同系チオグリコレート誘導腹腔滲出細胞(大部分は活性化型マクロファージ)を注入した。7日後に、AMD患者で見られる瘢痕像と類似した網膜下病変を再現することに成功した。 <評価法>経時的に脈絡膜フラットマウントを作成し、瘢痕部表面をグリア細胞のメーカーであるGlial Fibriary Acidic Protein(GFAP)で染色した。瘢痕部位の表面は網膜のグリア細胞が表面に迷入するため、面積の定量化ができた。 2.局所浸潤自然免疫細胞群の同定と炎症性因子のスクリーニング (1)作成した疾患モデルにおいて、自然免疫細胞群(マクロファージ・好中球・primitiveT細胞)カイネテクスをフローサイトメトリーで解析し、病態形成への関与を個別に検討した。浸潤細胞はマクロファージに加えてサイトケラチン陽性の網膜色素上皮細胞であった(2)同時に磁気ビーズで眼内浸潤細胞分画を単離し、RT-PCRおよびRNAse protection assayで産生ケモカイン・サイトカインを解析した。マクロファージ・網膜色素上皮細胞いずれもIL-6 と MCP-1の発現亢進が見られた。 3.治療応用を踏まえた実験結果 スクリーニングアッセイをもとに、IL-6が本モデルで主要な役割を担うと考えた。抗IL-6抗体全身投与で綱膜瘢痕は抑制され、IL-6を基軸とした眼炎症の瘢痕病態への関わりが明らかになった。また網膜色素上皮細胞に代表的炎症反応抑制性サイトカインであるIL-10遺伝子をSIVベクターを用いて導入し、硝子体手術で局所注入した。この結果網膜瘢痕が有意に抑制された。この方法は遺伝子導入を完全に体外で行い、移入細胞以外の生体組織に全く遺伝子は導入されない。遺伝子治療に伴う倫理的問題等も軽減されるすぐれた戦略と考えた。
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