研究課題/領域番号 |
18390552
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
須田 直人 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90302885)
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研究分担者 |
山口 朗 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00142430)
村上 伸也 大阪大学, 歯学総合研究科, 教授 (70239490)
山田 聡 大阪大学, 歯学附属病院, 講師 (40359849)
清野 透 東京医科歯科大学, 国立がんセンター・ウイルス部, 部長 (10186356)
斉藤 正寛 大阪大学, 歯学総合研究科, 講師 (40215562)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
17,200千円 (直接経費: 15,700千円、間接経費: 1,500千円)
2007年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2006年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | 歯根吸収 / セメント芽細胞 / 再生医学 / アメロゲニン / エムドゲイン / odontoclast / 成長因子 / 破歯細胞 |
研究概要 |
歯性炎症、外傷、矯正治療や歯の再植・移植に伴なって歯根吸収が惹起される場合があり、歯科臨床上回避すべききわめて重要な問題として対策が急務である。歯根の最外層を覆うセメント質は、弱いながらも再生能を持つことが知られている。本研究では、このようなセメント質再生能の亢進や吸収抑制をめざしている。 本年度は研究期間の最終年度として、odontoclastによる歯根吸収の抑制作用について重点的に検討した。すなわち6週齢雄SDラットの上顎第一大臼歯を抜歯後、歯根膜を除去し、1時間乾燥させた後、抜歯窩へ再植した。再植1週間後、セメント質のみならず象牙質に及ぶ歯根吸収像と多数の破歯細胞が観察され、著しい歯根吸収が誘発された。この吸収は、エナメルタンパクであるアメロゲニンや、アメロゲニンを生理活性物質として含有するBiora社 Emdogain gel[○!R]の塗布によって著しく抑制された。 このようなアメロゲニンの塗布による歯根吸収の抑制が、新生セメント質の形成に起因するものか否かを検討した。すなわちラットの上顎第一大臼歯を抜歯後、上記と同様に歯根膜を除去し、1時間乾燥させ抜歯窩へ再植した。6時間後ラット腹腔内にカルセインを注入し歯根表面のバイオラベリングを行った。その結果新生セメント質は、再植後1週間という短期間内にはアメロゲニンやEmdogain gel[○!R]の添加・無添加にかかわらずほとんど形成されなかった。 これらの結果より、エナメルタンパクは歯根吸収を顕著に抑制することが明らかとなり、この抑制効果は新生セメント質の形成を介していなかった。今後、アメロゲインは歯根吸収の新たな創薬ターゲットとして注目される。
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