配分額 *注記 |
15,920千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 1,920千円)
2007年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2006年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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研究概要 |
今回,A.actinomycetemcomitansが産生する細胞障害性毒素CDTのレセプターである細胞表層糖脂質GM3の発現量を様々な細胞で調べたところ,マクロファージを標的細胞に用いることで,研究が進むということが明らかになった.さらに,マクロファージをA.actinomycetemcomitans由来のリポ多糖で刺激して,泡沫細胞形成に及ぼす効果を調べたところ,刺激群における泡沫細胞形成が有意に増加していることが確認された.次に,マクロファージをLDLあるいは酸化LDL存在下で培養して,泡沫化が形成される条件を検討した,あわせて,歯周病細菌が感染したマクロファージやリポ多糖刺激マクロファージで泡沫化現象が更新するか否かを調べた.今回の実験で,未刺激のマクロファージでは,全く泡沫化は認められなかったのに対し,リポ多糖刺激させたマクロファージあるいは歯周病細菌感染マクロファージにおいて泡沫化像が認められた.さらに,培養液中に,LDLあるいは酸化LDLを添加することにより,多数の泡沫化マクロファージが出現した.次に,微小流路中を用いた実験系で,さまざまな条件化で培養したマクロファージの流通状況を調べたところ,リポ多糖で刺激したマクロファージで血栓形成の充進が認められた.加えて,LDLの濃度依存的に血栓形成が増強されることが明らかとなり,血清中のリポタンパクの状態が血栓形成に深く影響していることが示唆された.
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