配分額 *注記 |
16,690千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 1,890千円)
2007年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2006年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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研究概要 |
1.本年度の研究実施計画は次のような骨子からなる(交付申請書に記載した概要):TAの建設地の一つであるBRM(Black Rock Mesa)に於いて大気透明度測定の為にLIDAR装置を設置し,夏季と冬季の実験を中心に長期に亘る観測データを積算する。累積した数は12万事象になり,効率の良い方法の確立に向けた手法を開発してきた。BRMでは単独のLIDAR装置を用いて,視線方向の大気透明度を空間分解能15m以下で測定稼働できる装置に仕上げる。 2.上記計画に基づき,観測実験と開発を以下のように行った。 (1)BRMに於けるプロトタイプLIDARシステムをLinux PCから統合的にプログラムにより制御する事を目標として,R&Dを精力的に継続してきた。その結果,平成19年度末にほぼ全体が完成し,遠隔制御も含めて試験運転を行っているところである。本LIDAR装置を用いた観測を積み重ねた結果,平成19年度末までの実験観測事象数は累計310,000のデータ量となり,現在も精力的に解析が行われているところである。大気の状態の良い日,悪い日を含めて大気蛍光望遠鏡観測に反映できる統計データのより多くの蒐集を行ってきた。大気透明度の観測実験は15km程度までの長距離測定と3km以下の近傍を設定し,LIDAR方程式から導出されるslope法とKlett法を適用する解析を行うことにより,数%以下の統計精度を持つ実験を行っている。 (2)LRに設置予定のLIDARの開発は,平成20年度に一部システムが設置される予定である。 (3)LIDARはLaserの飛跡上の一次元的な大気消散係数を精度良く与えるが,二次元的な拡がりを持つデータの蒐集は工夫が必要である。赤外線IRカメラを用いて雲などの水蒸気量等を二次元的な温度分布より求める方法も開発し,BRMに設置した。
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