研究概要 |
本研究は,平成18年度および平成19年度に行ったもので,以下の成果を挙げた. 1. 正規表現を非決定性有限オートマトンに変換するための高速アルゴリズムの開発 正規表現から小さな非決定性有限オートマトンを得るための高速なアルゴリズムを開発した. 2. 多様なプール演算を導入したアルゴリズムの開発 共通集合演算や補集合演算だけでなく多様なプール演算を持つ正規表現に対応できるようアルゴリズムを改良した. 3. 決定性有限オートマトン(DFA)を利用した高速検索アルゴリズムの開発 従来のアルゴリズムに決定性有限オートマトンの概念を導入したアルゴリズムを開発するとともに,どのような性質を持つ拡張正規表現に対し,DFA型のアルゴリズムが高速に動作するかを示した.実際,共通集合演算および補集合演算について,DFAが有効に働くための性質を示した. 4. 正規表現からコンパクトな決定性有限オートマトンを作成する手法の開発 双対位置オートマトンという新たなモデルを定義し,それを利用じたコンパクトなDFA表現を示すとともに,照合アルゴリズムへの応用を示した.
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