研究課題/領域番号 |
18500033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ソフトウエア
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
山田 進 日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究職 (80360436)
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研究分担者 |
町田 昌彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究主幹 (60360434)
大橋 洋士 慶應大学, 理工学部, 准教授 (60272134)
今村 俊幸 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (60361838)
松本 秀樹 筑波大学, 数理物質科学研究科, 教授 (40209648)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,820千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ハイパフォーマンスコンピューティング / 密度行列繰り込み群 / 地球シミュレータ / 固有値計算 / 並列計算 / フェルミ粒子 / ハバードモデル |
研究概要 |
本研究課題の目標は、量子原子気体に対する新規な数値シミュレーション手法を開発し、さらにその手法を用いてより詳細なシミュレーションを実施し、新しい物理的知見を求めることである。 平成18年度は光学格子中の量子原子気体の特性を調べるため、その系を記述する代表的モデル(ハバードモデル)のハミルトニアン行列の基底状態を求めるための厳密対角化法(固有値計算手法)の高速化を行った。用いた固有値計算手法は反復法であり、適切な前処理を用いることで収束性は向上することから、この性質を最大限利用できる近似固有値を利用した前処理方法を考案し、従来の方法と比較して、数倍の高速化を実現した。この成果は日本計算工学会の論文誌に掲載され、平成18年度の論文賞を受賞した。 平成19年度はハミルトニアン行列を作成する際にすべての状態を考慮するのではなく、重要な成分のみを残し、基底状態を求めることが可能な密度行列繰り込み群(DMRG)法の研究開発を実施した。DMRG法は1次元モデルに有効な方法ではあるが、2次元モデルに直接適用すると莫大な計算資源を必要とするため、その並列化が切望されていた。代表者らは、物理モデルの隠れた並列性を見つけ、その並列性を利用した並列化を行った。この手法により、2次元(梯子格子)モデルへの直接的な適用が可能になった他、実際、このシミュレーション手法を用いることで、新しい物理的知見を得,Phys.Rev.A等に掲載されている。開発した手法は単に計算科学分野に貢献しただけでなく、実際の物理分野にも貢献している。
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