研究課題/領域番号 |
18500064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機システム・ネットワーク
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
滝沢 誠 東京電機大学, 理工学部, 教授 (80188119)
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研究分担者 |
林原 尚浩 東京電機大学, 理工学部, 助手 (20397227)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,010千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 分散システム / P2Pシステム / 知人ピア / 信用度 / アクセス制御 / 自信度 / 評判 / ランキング因子 / CBFアルゴリズム |
研究概要 |
完全分散型のP2P(peer-to-peer)システムでは、インデックス等の集中管理ピアが存在しないことから、各ピアが目標オブジェクトを発見し操作できねばならない。P2Pシステムの特徴である大規模性、開放性から、各ピアpが全てのオブジェクトの所在とサービス品質(QoS)を把握することは困難である。このために、各ピアが、自分の知人ピア(acquaintance)を通じてシステム内の状態を把握する必要がある。ネットワークの通信遅延、障害、ピアの故障等により、各知人ピアが、オブジェクトについての最新情報を保持しているとは限らない。従って、ピアPは、各知人ピアqを信用できるかどうかを自分で判断せねばならない。本研究では、主体的と客観的の二種の信用可能性概念を新たに定義した。主体的信用可能性(subjective trustworthiness)は、知人ピアqとの直接の交信により、ピアPの要求をより満足する応答を多く返す場合は高いものとなる。これまでのP2Pシステムでは多くの検索アルゴリズムが研究されてきているが、目標オブジェクトの所在を求めるものである。本研究では、所在に加えて、オブジェクトを操作する権限を委譲されているかどうかについても新たに考察している。オブジェクトを保有しているのみならずアクセス権を保持している知人ピアqの信用可能性は高いものとなる。一方、客観的信用可能性(objective trustworthiness)は、知人ピアqが他のピアからどのように信用されているかを示すものである。ここでは、ピアの主体的信用可能性にどの程度自信(confidence)を持つかにより、幾つかの方式を提案し、評価を行なっている。例えば、ピアPが最も自信を持つ場合は主体的信用可能性が用いられる。また、最も自信がない場合は、他のピアの評判を用いるものである。また、信用可能性の高いピアの存在する領域にはより深く検索を行う拡散型検索アルゴリズムCBF(charge-based flooding)を考案し、実装し評価を行った。この結果、ピアの検索効率を向上し通信負荷を軽減できることを示した。これらの成果はACM TASS等の論文誌、ICPP等の国際会議論文として発表を行なった。
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