研究分担者 |
新井 民夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40111463)
横井 浩史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (90271634)
千葉 龍介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 産学官連携研究員 (80396936)
上田 隆一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (20376502)
杉 正夫 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助手 (90372408)
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研究概要 |
従来の移動ロボット群研究において,作業の遂行順序にある制限を課すものである「順序制約」が存在する問題に対しては,作業割付の手法はその重要性にも係わらずほとんど提案されてこなかった.また,スケジューリングなどの,順序制約を考慮した作業計画立案の研究においても,順序制約は設計者により与えられていた.本研究では,ロボット自身が順序制約を短時間で計算し,それらを作業割付に反映させることが必要であるような問題の代表例として,多数物体搬送作業を扱った.その中で,次に述べる課題を解決する必要があった. 1.作業割付は順序制約を考慮して行わなければならない. 2.短時間で順序制約を計算しなければならない. これらの課題に対して,次に示す成果を得ることができた. 1.順序制約の分類を行うことで,計算可能な順序制約に対する計算手法,またそれらを考慮した作業割付手法を明らかにした. 2.順序制約計算の効率化を行った.計算を行うタイミングや1回の計算においてかける時間から手法の分析を行い,取りうる手法を全て列挙し,提案した手法をシミュレーション実験によって評価した.その結果,短時間で計算可能な順序制約については作業割付の度に計算を行い,時間のかかる順序制約については作業失敗時のみ計算する手法が最も効率的であることを明らかにした. 今後の展望として,物体を一時的に設置しておく中間的なゴール地点を設定するなど,与えられた作業をうまく切り分けることによるより柔軟な作業遂行の枠組みの提案へ研究が進められることが期待される.
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