研究課題/領域番号 |
18500298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
和中 明生 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
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研究分担者 |
辰巳 晃子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90208033)
眞部 孝幸 藤細保健衛生大学, 医学部, 講師 (90382283)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,060千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | CREB / 転写調節因子 / 小胞体ストレス / アストロサイト / 脳損傷 / シャペロン / 細胞死 / ATF ファミリー / ノックアウトマウス |
研究概要 |
OASISは膜貫通ドメインを有するCREB/ATFファミリーに属する転写調節因子であり、通常は小胞体膜に埋まった形で発現するユニークな転写因子である。我々はこのOASISが中枢神経系でいかなる機能を果たしているかについて検討する目的で、まず中枢神経内のどの細胞で発現しているかについて検討したところグリア細胞の一種であるアストロサイトに特異的に発現することを認めた。次にOASISが小胞体膜から遊離して働く部分を詳細に検討する目的で培養アストロサイトにおいて以下の実験を行った。アストロサイトにタプシガージンやツニカマイシンなどの小胞体ストレスを惹起する薬剤を作用させて、その前後におけるOASIS蛋白の状態をウエスタンブロットで調べた。OASISは小胞体ストレスが加わると明らかに分子量が小さくなり、これは膜の近傍でS1プロテアーゼ、S2プロテアーゼという二種類の酵素により蛋白が切断され、その結果N末端側が遊離して起こる現象であることが分かった。さらにこのN末端側は核移行することが明らかとなった。通常このSlプロテアーゼとS2プロテアーゼは小胞体膜よりもゴルジ装置膜に局在していることが知られている。そこでOASIS蛋白の細胞内での挙動を検討したところ、やはりOASISは小胞体からゴルジ装置に移行してそこで切断を受けていること那判明した。OASIS蛋白の小胞体内腔側の蛋白を欠失させた変異体を発現させた場合でも上記の蛋白プロセッシングは影響を受けず、このことからOASIS蛋白はATF6などの蛋白とは異なるゴルジ移行メカニズムを有することが示唆された。
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