研究課題/領域番号 |
18500329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岡田 利也 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00169111)
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研究分担者 |
向本 雅郁 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (80231629)
松山 聡 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (10254442)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,020千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | CF-1系マウス / 遺伝解析 / 遺伝性白内障 / 修飾遺伝子 / BALB / c系マウス / MSM / Ms系マウス / 皮質型白内障 / modifier aene |
研究概要 |
本研究はCF-1系マウスに新たに発見された遺伝性白内障の特性を明らかにし、新しい疾患モデル動物として確立することを目的とした。はじめに遺伝様式を調べた。開眼時には白内障が発症し、発症率は100%、常染色体劣性遺伝であった。生後7日齢ですでに組織学的変化が観察された。行動解析では、オープンフィールド検査において白内障個体の移動区画数および立ち上がり数に有意な増加が認められた。日本産野生マウス(MSM/Ms系マウス)との戻し交配世代495例について連鎖解析を行った結果、本白内障の原因遺伝子はD16Mit92〜D16Mit185間の0.80cMの領域に存在することがわかった。この領域に存在する5つの遺伝子のうちLOC100043524、LOC100043806、Nsun3のmRNAについてBALB/cマウスとの発現の差をRT-PCR-RFLP法を用いて比較したが、それらの発現に差はみられず、Epha6およびEG668168が候補遺伝子である可能性が考えられた。水晶体蛋白の二次元電気泳動において、BALB/cマウスに比べて発現が減弱しているスポットの存在が認められた。BALB/c系マウスとのF2世代で認められた二つの表現型、pinhead型70例と拡散型30例を用いた連鎖解析の結果、第9染色体上のD9Mit281〜D9Mitl9の間に修飾遺伝子が存在することがわかった。原因遺伝子および修飾遺伝子の存在する領域はそれぞれヒト第3染色体上q11.2およびp22.2の領域に相当し、原因遺伝子ならびに修飾遺伝子の解明によりヒトでの相同遺伝子を特定することができると考えられた。 以上のことから、CF-1系由来遺伝性白内障マウスの特性、候補遺伝子および修飾遺伝子の存在する領域が明らかになった。また、それらの領域はヒトでも保存されており、ヒトの皮質型白内障モデルとして役立つことが示唆された。
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