研究課題
基盤研究(C)
コモンマーモセットは、繁殖効率が高く、小型の霊長類であることから、ヒトに近い霊長類の実験動物としての有用性が高い。特に再生医療の実現化には、霊長類を用いた治療の有効性、安全性を検討する霊長類の前臨床モデル試験システムが重要である。再生医療の実現化には、免疫拒絶されないES細胞作出が大きな課題となっており、その問題解決の一つとして体細胞核移植胚からのES細胞樹立が挙げられる。我々は、コモンマーモセットにおける体細胞核移植胚からのES細胞樹立を目指し、マーモセット体細胞核移植胚の作製法およびその体外発生能を検討した。体細胞クローン胚の発生能は極めて限られたものであることから、その要因について検討した。マーモセット卵胞卵子を24時間成熟培養し、染色体を除去した卵子をレシピエントとして、ドナーには胎子由繊維芽細胞を用いた。活性化処置の1時間前に核移植を実施し、電気刺激(150V/mm、50μsec、2回の条件を20分間隔で3セット)を処置することにより、高い胚発生能が得られる事を見出した。次いで、一部の卵子について、融合後ホールマウント標本を作製して核相を確認したところ、核膜崩壊および未成熟染色体凝縮が認められた。更に、第2減数分裂中期染色体(卵子染色体)の存在と倍数性の影響を検討するため、染色体除去卵子へドナー細胞を2個もしくは無操作卵子へ1個核移植することで4倍体核移植卵、ならびに4倍体単為発生卵を作製し、それぞれの発生能を調べた。その結果、無操作卵子へドナー細胞を1個核移植した4倍体核移植卵のみ胚盤胞への発生が確認された。他の4倍体卵は発生しなかったことから、卵子染色体の存在が重要な役割を果たしていると考えられた。
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