研究課題
基盤研究(C)
1.ラット血管平滑筋細胞を使ったコーティング法の最適化(大橋・新留)モデルsiRNA薬剤(蛍光ラベルsiRNA,)導入のためのステント表面修飾用最適コーティング法の検討をおこなった。Tiの酸化膜に硫酸化グリコサミノグリカン(GAG)を結合させるコーティングを選択した。さらに、硫酸化GAGに塩基性PTDペプチドが結合することを水晶発信子(QCM)法により定量した。さらに、細胞を播種し細胞内取り込み量を蛍光量にて定量して評価したが、コントロールと比して、取り込み量の差を十分に認められなかった。播種して接着する時間までのHeparinへの結合安定性・持続性が不十分であると想定された。2.ラット血管平滑筋細胞を使ったsiRNA導入効果の確認(大橋・松井)siRNA導入が機能的に十分発現・機能抑制に働いているかを確認する。サイトカイン誘導により、再狭窄時に増殖する内膜平滑筋細胞から様々な遺伝子が発現誘導されてくる。ターゲットとしたのは、メタロプロテアーゼの一種のADAM-TS遺伝子である。IL-1刺激により発現が6時間後に上昇する。プローモーター上流域に転写因子NFAT結合部位が存在し、NFAT阻害剤(1 □M)で、ADAM-TS遺伝子発現が低下した。NFATの脱リン酸化と核内移行が再狭窄遺伝子発現に関与することがわかった。3.ラット血管再狭窄モデルにおけるsiRNAステントによる治療 (廣畑・森)Tiステントを入手しステントクリンプで工夫して折りたたみ、バルーンカテーテルに装着しラット総腸骨動脈への挿入実験を行った。このプロトタイプは極小化と動作柔軟性がまだ不十分であるため、血管障害を引き起こし、留置成績は大動脈より良くなかった。
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PLoS Biol 5(9)
PLoS Biol 5(9), 241
Research Signpost 37/661 (2)
ページ: 67-83
PLoS Biol. 5(9)