研究課題/領域番号 |
18500374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
小川 良平 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 講師 (60334736)
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研究分担者 |
近藤 隆 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (40143937)
趙 慶利 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (90313593)
李 成一 関西医科大学, 生命医科学研究所, 准教授 (90361964)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,650千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | プロモーター / シスエレメント / TATAボックス / 変異導入型PCR / 超音波 |
研究概要 |
人工プロモーターは新規な性質の付与も可能であり、遺伝子治療ペクター用に適している。特に刺激応答型のものは治療の効果の増大、安全性の向上のために有用であり応用範囲が広い。プロモーターは基本転写因子が結合するTATAボックスなどの配列と、活性化した転写因子が結合する配列(シスエレメント)からなる。プロモーターの活性化を担うシスエレメントを適切に選択してランダムに組み合わせ、TATAボックス配列に結合して目的の性質を持ったプロモーターの構築を試みた。 広範な組織で活性化する転写因子、NF-kB、NF-Y、AP-I、CBF-Aのシスエレメントを利用して構築した11種類のプロモーターのうち高い活性を示したプロモーターは、多くの種類の細胞でSV40やCMVのプロモーターと同等の強力なプロモーターであった。これら11種類のプロモーターのうちX線に対して最も反応性の高いプロモーターに変異導入型PCRで点変異を導入したものは10GyのX線照射に対して20倍以上の増強を示した。 超音波照射により細胞内酸化ストレスが誘起され、放射線を照射した時と似た細胞内環境が作られる。そこで、上記X線反応性プロモーターを細胞に導入し、1MHzの超音波を1W/cm^2で照射したところ、最大で約2倍の増強を示し、さらに、点変異導入で改良したものは約6倍の反応性を示した。これをゲノム中に導入した細胞をマウスに移植し腫瘍形成後超音波を照射したが、有意な増強は認められなかった。そこで、同じ転写因子のシスエレメントを利用して62種類の人工プロモーターを作成し、同様に超音波に対する反応性を調べたところ、10倍以上の反応性を示すものが得られた。さらに変異導入型PCR法により最大で20倍以上の増強を示すプロモーターを取得した。今後はこのプロモーターの生体での反応性や、治療遺伝子発現の効果などについて調べる。
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