研究課題/領域番号 |
18500534
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
|
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
曽根 博仁 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (30312846)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,690千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 90千円)
2007年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | 糖尿病 / 糖尿病合併症 / コホート研究 / 腎症 / リスクファクター / 生活習慣 / 喫煙 / 運動 |
研究概要 |
わが国の40歳以上の国民の1/3が糖尿病またはその疑いが強いことからもわかるように、生活習慣病の予防と治療は、将来の国民保健上の大問題である。同時に国民医療費も逼迫しており、効率的な生活習慣病対策確立のためにも、確固たる臨床エビデンスの必要性がますます高まっている。本研究は、糖尿病を中心とした生活習慣病の予防治療に関する臨床的・基礎的検討を行うことにより、将来のわが国の生活習慣指導に活かしうる科学的エビデンスを得ることを目的とした。特に糖尿病を含む生活習慣病の予防治療において重要因子である食事・運動・喫煙・飲酒などの生活習慣因子について解析した。具体的には、糖尿病患者の運動の効用や喫煙の弊害について、これまでの報告で曖昧にされていた交絡因子を、丁寧に調整または層化して解析したところ、定説とは異なる事実が多く明らかになった。たとえば喫煙を例に取ると、現に喫煙している患者のみならず、すでに禁煙した過去の喫煙患者においても糖尿病腎症の発症リスクが高まっていること、さらにそのリスクが生涯喫煙総量や一日喫煙量などと量・反応関係を示すことなどが明らかになった。他にも、日本人糖尿病患者の肥満が欧米諸国と比較して程度が軽いことは、我々がすでに報告していたが、その摂食量と肥満度が必ずしも並行していないこと、また、日本人患者においてインスリン分泌能低下を来しやすく、肥満しにくい状況に陥っていることなどもわかりやすい形でデータを提示することができた。さらに、HDL(善玉)コレステロール上昇により適した運動のやり方なども明らかにできた。これらの臨床エビデンスは、糖尿病臨床研究のトップジャーナルである米国糖尿病学会誌や内科の国際誌に掲載されたほか、朝日、読売、毎日、日経の主要4誌を始めとするメディアにも紹介され、国民の生活習慣改善に貢献することができた。
|