研究課題
基盤研究(C)
ラットを用い、重力ストレスによる摂食行動の変化およびコルチコステロンとレプチン量を調べた。重力の強弱:成体期の雄(39-69日齢)は+0.6,+1.0,+1.4G負荷により重力強度に依存し体重増加が有意に減少した。実験終了時のコルチコステロン値がG負荷で高値となった。重力の強度は体重増加、体重当たりの飼料摂取量に反映した。胎生期、幼若期ストレスの影響:1)胎生期(妊娠14日目-出産前日まで母体に+0.5、+1Gまたは金網拘束負荷)の雄は成長がストレス負荷により異なり、特に金網拘束は離乳期から成長期で体重増加が抑制された。雌の成長はG負荷で促進され、特に+1Gは有意な飼料効率高値に由来する成体期の体重増加となった。2)幼若期(前期:1-14日齢,後期:15-28日齢に+1または+2G負荷)の雄は体重あたりの飼料摂取量で前期G負荷が対照と後期G負荷に比べ有意に異なったのみである。雌は差がなかった。胎生期のストレスが仔の成長や飼料効率に影響を及ぼすが生後直後から離乳期のストレスは影響が少なかった。性差:53日齢の雄雌に1):精巣摘出、2):卵巣摘出を施し、対照にintactを用いた。63-92日齢まで+1G負荷を行った。1)は対照に比べ摘出直後から体重が有意に減少した。G負荷により対照、摘出共に有意な体重抑制となり、摘出の方が早期に減少した。体重あたりの餌摂取量はG負荷により有意に低下し、その有意頻度は摘出で倍であった。G負荷により対照、摘出共に有意なコルチコステロン値となった。2)摘出群は摘出14日目から対照に比べ体重が有意に増大した。G負荷の体重への影響は対照ではなく、摘出は雄と類似する抑制となった。体重あたりの餌摂取量、飼料効率は摘出で摘出後11-20日で有意に増大した。性ホルモンはストレスに対して抵抗的に働き、特に女性ホルモンはストレス抵抗性を高めていることが示唆された。
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Cell Stress&Chaperons 12
ページ: 440-441
Cell Stress & Chaperons 12