研究課題/領域番号 |
18500757
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤垣 裕子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (50222261)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
2,590千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 科学技術社会論(STS) / 科学者の社会的責任 / 説明責任 / 社会的リテラシー / 科学技術社会論 / 妥当性現界 / 科学コミュニケーション / 科学者の責任 / 社会的責任 / 妥当性境界 / 科学技術倫理 |
研究概要 |
科学者の社会的責任の内実は時代とともに変容してきた。現代の責任論は、原爆を作った物理学者の責任論にとどまらず、生命科学、食品安全にかかわる諸科学、環境科学など範囲も多様化している。本研究では、まず専門主義の源泉について考え、次に現在科学と社会との間でおこっている公共的課題の特徴を整理した。さらに、責任概念と倫理との差を検討した。責任(responsibility)とは、他者と対峙したときのresponseとして生じ、応答(response)の能力・可能性(ability)に由来する。責任を「過去におこしてしまったものに対して生じるもの」ととらえる見方だけでなく、「応答可能性」「呼応可能性」といった形で解釈する必要がある。これに対応して、科学者の社会的責任論も、過去に科学技術が作ってしまったものに対して生じるものだけでなく、市民からの問いかけへの応答可能性として定義されうるものへの考察も必要である。これらをふまえた上で再整理すると、現代の科学者の社会的責任は、(1)科学者共同体内部を律する責任、(2)製造物責任、(3)市民からの問いへの呼応責任の3つに大きく分けられることが示唆された。
|