研究課題/領域番号 |
18510088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造科学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
鳥越 幹二郎 東京理科大学, 総合研究機構, ポストドクトラル研究員 (00307696)
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研究分担者 |
阿部 正彦 東京理科大学, 理工学部, 教授 (40089371)
酒井 秀樹 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (80277285)
庄野 厚 東京理科大学, 工学部, 准教授 (20235716)
大久保 貴広 東京理科大学, 総合研究機構, 助手 (30385554)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,970千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 金属ナノ粒子 / デンドロン / リガンド / マイクロフローリアクター / 逆ミセル / サイズ制御 / マイクロリアクター |
研究概要 |
金属ナノ粒子の諸物性は粒子のサイズ・形状に依存する。したがって、これらを制御することは基礎研究、応用を問わず重要である。サイズ・形状制御法として、我々はマイクロフローリアクターと逆ミセルを選択した。マイクロフローリアクター系では、まずアミノ基を焦点部にもつポリベンジルエーテルデンドロン(PBED)(世代1-4)を合成した。次に、これらのデンドロンを保護剤とし種々の条件(温度、線速度、体積速度、前駆体濃度、保護剤濃度)下で酢酸パラジウム/ジフェニルエーテル溶液を熱還元してPdナノ粒子を調製し、TEM写真から粒子サイズを測定した。その結果、以下のことが分かった。(1)反応温度の上昇(140-200℃)とともに粒子サイズは増加する(2.7-4.8nm)。(2)体積速度一定下では管径の増大(150-320μm)とともに粒子サイズは増加する。(3)線速度一定下では粒子サイズは管径に依存せず一定である。(4)[保護剤]/[前駆体]濃度比が1-2のとき、粒子サイズは極小となる。(5)保護剤デンドロンの世代が2のとき、粒子サイズは最小となる。またバッチ式と異なり、(6)マイクロフローリアクター系では前駆体濃度が増加(1-27mM)しても粒子サイズは一定で良好な単分散性を保つ。さらに、鈴木-宮浦カップリング反応においてデンドロン型リガンドは一般の直鎖状リガンドと比べて高い触媒活性を示し、触媒の安定性も高いことが分かった。これらの結果から、マイクロフローリアクターを利用してサイズ制御されたデンドロン保護金属ナノ粒子を調製し高活性触媒として利用できることが示された。一方、逆ミセル系では、ポリエチレングリコール(PEG)鎖を焦点部にもつPBEDリガンド(世代2)を合成した。このリガンドはPEGの鎖長によってリガンドの親水・疎水性が変化する。最初に合成した鎖長6のものは水を可溶化しなかった。そこで、PEG鎖長を8,11.5と伸ばしたものを合成したところ、平均鎖長11.5のものは少量の水を可溶化することが分かった。しかし、金属ナノ粒子の調製までには至らなかった。
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