研究課題/領域番号 |
18510099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
冨永 昌人 熊本大学, 自然科学研究科, 助手 (70264207)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,120千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ナノ材料 / ナノチューブ・フラーレン / 触媒・化学プロセス / 自己組織化 / 生体材料 / 酵素 / センサ / 電極 / 自分組織化 / フェリチン / タンパク質 / ナノ粒子 / カーボンナノチューブ / 触媒 |
研究概要 |
本研究課題では、導電性基板上に垂直配向成長したカーボンナノチューブフォレストをナノ3次元空間として用い、そのナノチューブ側面にナノ触媒金属粒子や酵素などの固定化を行うことで、修飾電極の高密度化および高機能化を目指した。その結果、以下の研究成果を得た。 電極基板上に作製したカーボンナノチューブフォレストに酵素を固定化した。酵素には比較的安定で変性しにくいグルコースオキシダーゼや酸素還元に優れた触媒能を示すビリルビンオキシダーゼ、フルクトースを触媒的に酸化するフルクトースデヒドロゲナーゼを用いたところ、これらの酵素とカーボンナノチューブとの間の直接電子移動反応が観測された。また、カーボンナノチューブの表面は大気中の浮遊有機物によって吸着汚染されやすいこと、汚染されたその表面には酵素が固定化されにくいことが明らかとなった。カーボンナノチューブ電極を用いてフルクトースを燃料としたバイオ電池を作製した。酸素還元極の酵素にはビリルビンオキシダーゼを用いた。測定結果、最大出力100マイクロワット/cm^2以上の高出力のバイオ電池を作製できた。 カーボンナノチューブフォレストの密度を低く抑えた電極を用い、フルクトースデヒドロゲナーゼを固定化した。基質濃度とそのときに得られた触媒電流値から、この酵素のミカエリス定数を見積もったところ、溶液中のそれと同等の値を得た。このことは、ナノチューブフォレストの密度を低くすることで、溶液中の基質(反応物)を電極全体で反応可能であることを示す。 以上の研究結果から、カーボンナノチューブフォレスト電極を用いることで、ナノサイズの触媒粒子の機能を最大限に高めることが可能であることが解った。
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