研究課題/領域番号 |
18510176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用ゲノム科学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 (2007) 首都大学東京 (2006) |
研究代表者 |
梶 裕之 独立行政法人産業技術総合研究所, 糖鎖医工学研究センター, 研究チーム長 (80214302)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,990千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | プロテオーム / 翻訳後修飾 / 糖鎖付加 / 液体クロマトグラフィー / 質量分析 / 安定同位体標識 / バイオマーカー / 糖タンパク質 / 線虫 / レクチン / 安定同位体 / 定量解析 |
研究概要 |
本研究は、プロテオミクス技術によって糖タンパク質を大規模に同定及び定量する方法の確立を目的とし、主に以下の3つの過程について研究を行った。このアプローチはタンパク質混合物をプロテアーゼ処理することによって得られたペプチド混合物から、糖ペプチドを選択的に捕集後、精製し、糖鎖切除、安定同位体標識の後、LC/MSショットガン法によって分析する手法を基礎としている。 1.糖ペプチド調製法の改善:不完全な消化による同定感度の低下を避けるため、ペプチド調製法を改善した。すなわち、タンパク質混合物をグアニジン塩酸溶液で可溶化、還元アルキル化の後、透析により4M尿素溶液とし、これを希釈した後にプロテアーゼで消化することとし、消化効率は改善された。 2.ディファレンシャル安定同位体標識による大規模同定と相対定量:相対定量を目的とした2種の安定同位体標識法を検討した。一つは酵素反応による方法で、PNGaseと^<18>O標識水を用いた。もう一つは化学修飾試薬を利用した反応で、Lys側鎖のアミノ基と反応する^<13>C,^<15>N標識のメチルイソ尿素を用いた。始めに、conAで精製した糖ペプチド画分の一部を^<18>O標識水中でPNGase処理し、同様に同量の画分を普通の水(H_2^<16>O)中で処理した。この同量混合物を混合後、LC/MS法で分析した。約500ペプチドが、平均0.8+/-0.14のモル比で定量された。同様に化学修飾の方法でも、約150ペプチドが0.98+/-0.20のモル比で定量された。 3.精密質量タグ法による糖ペプチド同定の試み:糖ペプチド同定を高感度化することを目的に、精密質量タグ法を検討した。これまでに同定されたマウス肝臓糖ペプチド約1,600ペプチドの質量をリスト化し、相互に比較した。その結果、50ppmの質量誤差範囲で、約7割の1,100ペプチドが質量のみの情報により相互に識別可能なことが判明した。これは精密質量タグ法によって高感度などペプチドの帰属が可能なことを示唆する。
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