研究課題/領域番号 |
18510177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用ゲノム科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
MARTIN Robert (ROBERT Martin) 慶應義塾大学, 大学院・政策・メディア研究科, 講師 (90365487)
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研究分担者 |
齋藤 菜摘 (斎藤 菜摘 / 斉藤 菜摘) 慶應義塾大学, 大学院・政策・メディア研究科, 講師 (50287546)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,910千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | プロテオーム / メタボローム / 機能ゲノミックス / 分析科学 / 酵素 / バイオテクノロジー / ゲノム / バイォテクノロジー |
研究概要 |
大腸菌遺伝子のうち約半分は機能未知である。本プロジェクトは、これら機能未知遺伝子産物からプロテオミクス/メタボロミクスの手法を用いて酵素を同定するものである。キャピラリー電気泳動-質量分析装置(CE-MS)を用いたメタボローム解析技術を基盤として、酵素の基質と生成物になる化合物を深索,同定し、酵素機能をスクリーニングする手法を確立した。スクリーニング対象には、触媒ドメインや基質結合部位などの情報から、酵素である可能性が高い大腸菌機能未知タンパク質を選出した。候補タンパク質を精製し、メタボロームと補酵素を添加した溶液中で反応後、タンパク質の添加で特異的に量が変化した化合物を同定した。この手法により、いくつかの新しい酵素活性を見いだした。特に顕著な2つのタンパク質由来の活性を詳しく検証し、キナーゼ(kinase)と酸化還元酵素(dehydrogenase)であることを明らかにした。酸化還元酵素について詳細な特徴解析を行い、機能を明らかにした。対象酵素は、アルデヒド化合物をアルコール性化合物に還元する活性を示し、in vitroでは、NADHを電子供与体としてsuccinic semialdehydeやmethylglyoxalのような短鎖アルデヒド化合物に対する基質特異性を示した。さらにこの新規酵素は、生体内で有害なアルデヒドが蓄積した際の除去機構に働くこと、succinic semialdehydeの代謝経路で機能することが示唆された。 プロジェクト期間内に、プロテオミクス/メタボロミクスを基盤とした酵素解析手法を確立し、大腸菌機能未知タンパク質から新規酵素を同定した。本手法は、生物種を問わず利用可能であり、タンパク質機能解析ツールとしての有効的活用が期待される。
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