研究課題/領域番号 |
18520069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
竹村 牧男 東洋大学, 文学部, 教授 (20175699)
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研究分担者 |
白川部 達夫 東洋大学, 文学部, 教授 (40062872)
山田 利明 東洋大学, 文学部, 教授 (30104897)
吉田 公平 東洋大学, 文学部, 教授 (70036979)
渡辺 章悟 東洋大学, 文学部, 教授 (50277349)
宮本 久義 東洋大学, 文学部, 教授 (30408950)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,950千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 東洋思想 / 共生 / 日本近世社会 / 中国哲学 / 仏教思想 / インド哲学 / ヒンドゥー教 / イスラーム社会 |
研究概要 |
本研究の目的は、今日、共生の語が至る所で用いられている状況に鑑み、未来社会を開く基盤としての共生思想を、主に東洋的伝統の中にある哲学思想から考察し、創造することにあった。研究の当初は、東洋的知の特質について、各自文献に基づきあらためて掘り下げて考察するとともに、特に現代社会における「共生」思想の展開を共同で学習するなどした。その後、各々の専門分野において、「共生」の思想的立場に対しどのように関係し、また展開・貢献できるかを検証し、各自論文等を著したり、学会で発表したりしてきた。 特筆すべきは、2006年度には、白川部が、国内数箇所の調査を行ない、日本近世社会における「頼み意識」に見られる互酬的共生関係の実態の解明に努め、渡辺は、ニュージーランド・カンタベリー大学の仏教研究者と「共生」思想研究について協力関係を結び、同大学図書館に所蔵される故De Jong教授の文庫の調査に基づき、本研究に資する資料を入手したことである。なお、橋本もインドを訪問し、現代インドの森林保護運動におけるヒンドゥー教思想の背景について調査を行なった。また、2007年度においても、白川部が福島・岐阜・新潟などに、国内調査を続行するとともに、宮本が「インドにおける宗教間対立と共生の実態調査」をインドで行い、デリーのシャーストリー大学で、サステイナビリティと共生思想を議論する国際セミナーを共催、発表もしたこと、また橋本は同じくインドで「ヒンドゥー教とイスラーム教の共生に関わる実地調査および文献調査」を行った。 最終年度の今年度には2年間の活動をふまえた研究報告書を刊行、竹村・白川部・山田・吉田・橋本・後藤の各メンバーらが論文を執筆した。なお後藤は、イスラームにおける共生の基礎資料となる文献『預言者伝』の訳註を、2009年度より4巻本として刊行予定である。 この科研プロジェクトは今年度で終了するが、研究活動はオープンリサーチセンターの東洋大学共生思想研究センターでひきついで、さらに考察を深めて行きたいと思っている。
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