研究課題/領域番号 |
18520162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ語系文学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市川 真理子 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (80142785)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,880千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 演劇空間 / 劇テクスト / ステイジング / 場(locale) / ガーデン |
研究概要 |
本研究は、イギリス・ルネサンス時代の演劇において「場」(locale)は舞台上でいかなる形の表現を与えられ、最終的に各シーンないしは劇全体の中でいかなる意味を持ったのか、という問題を、特にガーデン・シーン(garden scenes)に焦点を絞って考察するものである。 現存する劇テクストを分析することにより、ガーデン・シーンの収集を行った結果、これらのシーンで起こる出来事は次の5種類に分類できることが明らかとなった。すなわち、恋愛、密談、瞑想、立ち聞き、浸入。シェイクスピアや同時代の劇作家たちが中世以来の伝統的なガーデン・イメージを持っていたことがわかる。 ステイジングの観点から綿密に各シーンを分析した結果、以下の結論を得た。 1.せりふで言及されるだけで、庭園という場の設定は確立した。 2.庭園という場の設定は、時としてロマンティック、時として不吉な雰囲気をより高める効果あった。 3.せりふによらない、非言語的な場に関する伝達方法もいくつかあった。例えば、登場する俳優の衣装や、歩き方などである。 4.舞台構造は、ガーデン・シーンの上演に極めて適していた。舞台のドア(stage door)、バルコニー(stage balcony)、中央開口部(curtained space)、柱(stage pillars)は、庭園の木戸、庭園を見下ろす窓、東屋、木として使うことができた。 従来、ガーデン・シーンでは舞台上に木(property trees)が運び込まれたという説がある。そうしたリアリスティックな説に対する具体的な反証を挙げ、イギリス・ルネサンス時代の舞台の使い方を示すことができたのは、演劇研究の分野におけるひとつの貢献である。
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