研究概要 |
平成18年度は現地での聞き取り調査に必要な備品を購入し、ミャンマー東北部において,パラウン語諸方言の音声・音韻ならびに基礎語彙に関する聞き取り調査を行なった。その過程でヤンゴン,タウンジーおよびカロー,マンダレー周辺の事情について,現地研究者から情報収集を行った。内容は、マンダレーとその近郊において,パラウン寺院,パラウン文芸文化協会における言語および言語使用状況,パラウン語振興運動についての調査およびパラウン語文字現代資料の収集である。 これと平行して,現地のパラウン人およびビルマ人を対象に,現地における言語使用について,聞き取り調査を行った。聞き取り場面および内容は,デジタルビデオカメラおよびデジタル録音機を用いて記録した。 平成19年度は8月から9月にかけて発生したミャンマー連邦国内の政情不安により、入国を断念し、隣接するタイ王国において、ミャンマー系の少数民族の多言語状況について調査した。 パラウン語の音声録音データについては、研究代表者および研究協力者が昨年度に記録したパラウン人へのインタビュー記録と、日本国内に住むパラウン人の協力によって記述・収集したデータ(音声データなし、音声表記のみ)を用いて音韻的な考察を行った。
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