研究課題/領域番号 |
18520440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
東矢 光代 国立大学法人琉球大学, 法文学部, 准教授 (00295289)
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研究分担者 |
眞邉 一近 日本大学, 大学院・総合社会情報研究科, 教授 (80209676)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,850千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 英語教育 / 行動分析学 / リスニング / CALL / 学習心理学 / 語彙習得 / ディクテーション / 英語 / 行動分析 |
研究概要 |
本研究の目的は語いの習得に着目した、パソコンによる英語リスニング訓練プログラム「聞記耳ちゃん」の効果を、行動分析学のアプローチを用いて検証することであった。英語教育分野では新規語彙を直接学習させ、そのリスニングへの効果を検証した実証研究が極めて手薄であり、また行動分析学のシングルケースデザインを用いた研究も非常に珍しい。本研究では研究代表者の構想のもと、研究分担者がパソコンで個別学習できる訓練プログラムを開発し、個別学習者に使用してもらった。まず平成18年度には測定法と実験デザインについての研究の後、実験1として大学生33名に週2回、計16回のリスニングテストを行ないつつ、その中で訓練参加に同意した8名の訓練効果をマルチベースラインデザインにより検証した。訓練を受けなかった参加者の得点を用いた標準化により、複数回測定による学習効果を相殺した。結果として英文リスニング中での目標語彙の認識は顕著に向上し、文全体のリスニング得点にも訓練効果があった。ただしリスニングにおいては般化文への効果が見られなかった。平成19年度のプログラムの部分的使用の効果(実験2)と、やや英語力の低い学習者への効果(実験3)検証においては、部分的使用では、英文中の語彙認識効果は期待できるものの、文全体の聞き取りは顕著には向上しなかった。また実験3では、参加者5名中特に英語力が低いと思われる2名で学習の効果が極めて低いことが確認された。これらの結果から意味と音声のマッチング、ディクテーションの学習のみでは、語彙の認識効果および英文の聞き取りの向上があまり期待できないことが示された。さらに習熟度の低い学習者においては、語い学習と英文中の語彙認識訓練以外に、何らかの方策を施してやる必要性が示唆された。研究成果として3編の論文を公刊し、それを含めて東矢は日本大学大学院に博士論文(報告書掲載)を提出し、博士号を取得した。
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