研究課題/領域番号 |
18520555
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
木村 和男 筑波大, 人文社会科学研究科, 教授 (10004079)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,050千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | カナダ史 / アメリカ史 / 北太平洋 / 毛皮交易 / ラッコ |
研究概要 |
1670年のハドソン湾会社誕生から1870年頃までの約200年間の北米および北太平洋地域における毛皮交易をめぐる一連の史的展開を研究すべく、欧米各国政府レヴェルでの外交文書、ハドソン湾会社重役会議議事録、各種統計資料、交易所記録、交易者の日記などの一次史料、および二次文献を収集した。 平成18年度は、1740年代のベーリング探検隊のアラスカ到着に始まる約半世紀の間に起こった、ヨーロッパ諸国による北太平洋の「発見」と利権獲得競争の様相を明らかにすることを主目的とした。具体的には、(1)ベーリングのアラスカ到着とロシアの毛皮商人による世界商品としてのラッコの毛皮の発見、(2)キャプテン・クックの北太平洋探検と「航海記」のヨーロッパ世界への影響、(3)スペイン、フランス、アメリカの北太平洋進出、(4)イギリスのヌートカ湾進出、(5)ヌートカ湾事件によるスペイン・イギリス対立、(6)ヌートカ湾危機の拡大・収束とアメリカ北西海岸の分割、といった項目を分析した。これによって、重要商品としての珍獣ラッコの毛皮の獲得を主たる動機として始まったヨーロッパ列強の北太平洋進出の諸相と、スペインによって主張されていたアメリカ太平洋岸の領有権の原則が覆され欧米列強によるアメリカ太平洋岸分割の道筋が確定される過程が明らかとなった。 研究成果は、単著:木村和男『北太平洋の「発見」-毛皮交易とアメリカ太平洋岸の分割』(山川出版社、2007年)として出版された。
|