研究課題/領域番号 |
18530067
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
矢崎 淳司 首都大学東京, 都市教養学部・法学系, 教授 (90331488)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,420千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 120千円)
2007年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 民事法学 / 会社法 / 企業買収 / マネジメント・バイアウト |
研究概要 |
マネジメント・バイアウトは、会社のリストラクチャリングの他、経営陣のモチベーションを高める手法として、今後の更なる活用が期待される。本研究では、このようなマネジメント・バイアウトに関する法的問題を検討することを目的とし、マネジメント・バイアウトに関する諸問題を解決するための法制度構築に向けての示唆を得るため、マネジメント・バイアウトに関する豊富な経験を有する欧米の法制度を比較法的観点から考察した。特に、これまでのところ、わが国では、イギリスの法制度に関する研究が十分になされてきたわけではないため、イギリスにおけるマネジメント・バイアウトに関する法制度の検討を中心に研究を進めた。 マネジメント・バイアウトに関する法的問題の中でも、マネジメント・バイアウトに参加する経営陣の利益相反の問題は大変重要であるが、この点に関し、イギリスでは、会社法の諸規定、シティコード、ISCのガイドライン、UKLA上場規則などによる規制があり、利益相反の問題を回避するための詳細なルールが存在する。また、アメリカでは、この点に関し、判例法において、マネジメント・バイアウトに参加する経営陣から独立した立場で交渉にあたる特別委員会の役割が重視されている。いずれも、マネジメント・バイアウトに参加する経営陣の信認義務の観点から利益相反の問題が捉えられている点が注目される。 わが国のマネジメント・バイアウトをめぐるルールづくりを考える場合にも、経営陣が自己の利益のために行動する危険を回避する観点が重要であり、マネジメント・バイアウトに参加する経営陣の善管注意義務ないし忠実義務違反がないかどうかが正面から問われるべきである。
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