研究課題/領域番号 |
18530353
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大下 丈平 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (60152112)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,370千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 管理会計 / コーポレート・ガバナンス / 内部統制 / マネジメント・コントロール / パラドックス / リスク / フランス / 会計学 / 経営学 |
研究概要 |
本研究課題「フランスにおけるコーポレート・ガバナンスと管理会計の連携に関する研究」は、まずコントロールのパラドックス的属性の認識とその対応策をめぐる議論から始まった。これは北米でのバランスド・スコアカードの議論の裏返しの関係にあるが、その議論の延長線上にフランス独自のマネジメント・コントロールのフレームワークが新しく構想されるようになった。今年度は、そこで構想されいるマネジメント・コントロールのフレームワークが最近話題のガバナンス(企業統治)問題をどのように捉え、それをどのような形で枠組み内に収めようとしているのかを探り、その意味内容を明らかにすることを一つの目的としてきた。 研究の成果を端的にまとめるならば、次のようになる。つまり、コントロール論がガバナンスを包摂しようとする揚合、内部統制論の新しい展開が契機となった点に注目しなければならなかった。そして、フランスのケースを素材にしつつ、ガバナンスが内部統制として現れる側面に注目した。そうすることによって外部からの法としての強制的な内部統制制度の規定は、パラドックスをマネジメントする《コントロールのガバナンス》を可能とする一方で、リスクのマネジメントを進める《ガバナンスのコントロール》を自発的な形で内部から導き出すことができることを明らかになった。要するに、本研究の実績としては、フランスのマネジメント・ロントロールを素材にすることで、上記の《コントロールのガバナンス》と《ガバナンスのコントロール》とが結びつく仕組みを描き出すことによって、企業統治、内部統制、マネジメント・コントロールの関連をパラドックスとリスクという概念を組み入れることによってうまく整理できるようになったことである。
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