研究課題/領域番号 |
18530545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 東京経済大学 |
研究代表者 |
大貫 敬一 東京経済大学, 経済学部, 教授 (40146527)
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研究分担者 |
沼 初枝 立正大学, 心理学部, 准教授 (70409564)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,450千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ロールシャッハ・テスト / 片口法 / 陰影反応 / 非患者成人 |
研究概要 |
本研究の目的は、陰影反応の基礎データを作成することにある。陰影反応は研究者によって分類が異なっており、解釈の力点の置き方も異なっている。そこで、非患者成人を対象にして、出現した陰影反応を検討し、臨床的解釈に役立つような基礎データを作成することが必要である。研究の被験者は非患者成人300人で、それから収集した陰影反応と各ロールシャッハ・システムの分類を検討し、材質、透過性、細かな分化、展望、拡散の5つの分類枠を設定した。材質反応は、カードIVとカードVIのP反応となる「毛皮類」反応に関して、知覚像、刺激特性の説明、接触感覚表現によってカテゴリー分類した。展望・拡散反応に関しては、知覚像、刺激特性の説明、展望・拡散感覚表現によって同様にカテゴリー分類している。結果として、1)陰影反応は同じ分類に属すると思われる反応でも、それぞれの図版や領域に特有な陰影反応が出現すること、2)カードIVとカードVIの「毛皮類」反応に関しては、知覚像と陰影刺激の説明は適切である一方、接触感覚や情緒表現は限られていること、3)展望・拡散反応に関してもそれらの感覚表現や情緒表現は限られていること、がわかった。結果から示唆されることは、非患者成人においては、1)材質反応は情緒的な成熟を反映するであろうが、接触感覚の表現の有無については必ずしもそうとは言えないこと、2)非患者成人の場合は不安やうつ気分に圧倒されてしまうことは少ないと考えられることである。今後は統合失調症群や気分障害群などの臨床群との比較研究が必要である。
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