研究課題/領域番号 |
18530548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
金沢 吉展 明治学院大学, 心理学部, 教授 (10152779)
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研究分担者 |
岩壁 茂 お茶の水女子大学, 人間文化創成科学研究科, 准教授 (10326522)
下山 晴彦 東京大学, 教育学研究科, 教授 (60167450)
新保 幸洋 東邦大学, 理学部, 准教授 (10226350)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,140千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | セラピスト論 / 職業的発達 / 教育系心理学 / 臨床心理士 / インタビュー調査 / 臨床心理学 |
研究概要 |
1.日本での臨床心理士の養成において、教育内容や教育方法、スーパービジョンの方法などについての検討はほとんど行われてこなかった。今後は、北米のカウンセリング修士課程プログラムの中から、特色のあるカリキュラムを細かに検討していくことが有益と考えられる。 2.臨床心理士の職業的発達に関するインタビュー調査から、大学院修了後3年以内の臨床心理士の場合、自身の教育訓練に関わる問題を提示することは容易ではあるものの、他の訓練生が経験する問題について述べることは困難であることが指摘された。一方、教員を対象としたインタビューは、訓練生にとってどのような教育経験有効であり、どのような体験を困難と感じるのか、比較的容易に示すことができた。訓練生と教員との間には、教育訓練をめぐって、異なる視点が存在する可能性が示唆された。 3.臨床家の共感的スキルを高めるための教育プログラムについて、3件の実験を行ったところ、カウンセラー自身の「落ち込み体験」等を想起してもらい、それをロール・プレイ場面に活かすという体験が最も効果的であると判断された。しかし、被験者数の確保とファシリテーターの訓練、評定者間での一致度の向上や、新しい評定尺度の開発が今後の課題として挙げられた。 4.5名の臨床家に心理面接場面のビデオ録画の視聴を求め、被験者の発話内容・過程を分析し、参加者の概念化能力の特徴を抽出することを試みた。参加者の臨床経験による違いが指摘された一方で、臨床経験の算出方法やデータの分析方法についての課題が提起された。 5.10名の被験者を対象に半構造化面接を実施して、現職カウンセラーの職業的転機について探索的研究を行った。その結果、多様な職業的転機、職場環境や勤務する領域による違い、インフォーマルなサポート集団の役割等が指摘されると共に、大学院教育をより実践的なものに変えていく必要性も示唆された。
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