研究概要 |
研究1-1〜2-2に基づいて、教員養成大学の特別支援教育担当教員への実践力向上のための地域研修組織を活用した支援のあり方とその成果に基づく特別支援教育に関する大学院カリキュラムの改善ついて検討した。 1.教員養成大学の特別支援教育担当教員への実践力向上のための地域研修組織を活用した支援のあり方 今回研究の対象とした上越自立活動研究会のような地域研修組織に,教員養成大学の教員(研究者)が地域の特別支援教育に携わる教員とともに所属し,運営や活動の方針について共通理解しながら,必要に応じて助言すること,広く地域に学習会の啓発をしたり,そこで特別支援教育の理念や実践に関する最新情報等を提供したりしていくことは,特別支援教育担当教員への実践力向上に資すると考えられた。 2.地域研修組織による活動の成果に基づく特別支援教育に関する大学院カリキュラムの改善ついて 上越自立活動研究会の定例学習会に学生が参加することによって,学生は具体的な実践にふれて学び,実践上の課題解決の方策等を習得したり,ともに考えたりすることができる。上越自立活動研究会運営スタッフである現場教員が,現職大学院生の定例学習会参加の必修化を勧めている所以がここにある。任意の地域研修組織が主催する学習会への参加を単位化する方法もあるが,逆に学習会で紹介されたさまざまな実践や課題解決の方策等について授業で紹介する方法もある。上越自立活動研究会のような地域研修組織で発表した教員等を招いて実践を紹介してもらい,討論する機会を得るような授業をカリキュラムに組み込むことが,より臨床的実践力を身につけることになるのではないかと考えられた。
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