研究概要 |
平成18年度に引き続き,(1)音韻障害児の音韻知覚に関する実験的研究,および(2)音韻処理能力に関する研究を継続し,平成15-17年度における本研究課題に関連した研究の知見もふまえて成果をまとめた. (1)音韻障害児の音韻知覚に関する実験的研究については,低年齢の小児(3-9歳)を対象とした実験プログラムを作成し,健常児を対象として予備実験を行った.結果を分析・検討し,プログラムの修正を行った.音韻障害が疑われる臨床事例を分析した. また,健常児における音韻能力発達に関して調査を行い,健常児の音韻処理能力に関する研究を継続し,成果のまとめに取り組んだ.成果の一部をLD学会のシンポジウムにおいて発表し,その内容が学会誌に掲載された.音韻知覚能力に関する実験プログラムについては,論文を日本音響学会誌に投稿するため,準備中である. (2)音韻処理能力に関する研究については,(中枢性)聴覚処理障害に関する資料を収集し,臨床事例の分析をふまえて,鑑別・診断のためのテストバッテリーの作成および適用を検討した.また,(中枢性)聴覚処理障害および音韻処理能力の障害に関して資料の収集結果をまとめ,成果の一部を日本音響学会,2009年春季研究発表会(2009年,3月)において発表した.
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