研究概要 |
1.エルミート曲線から構成された誤り訂正符号であるエルミート符号の構成について研究を行い,新しい構成方法を開発した.開発した方法で,従来の一点型符号と別の符号を構成し,その符号の最小距離の下からの限界を計算した。その結果,構成した符号が従来の一点型エルミート符号より優れていることを示した. 2.優良な符号列を生成するトレース・ノルム符号について,基底の具体形を求める研究を実行し,変数が3個以下の場合に,基底の具体形を求めた. 3.誤り訂正能力が注目されている低密度パリティ検査符号の代数的構成方法について研究し,有限体上のベクトル空間から構成する方法,非可換有限群から構成する方法を示した. 4.代数体の整数環の基底構造について研究し,拡大次数が8以上の2-基本アーベル体の中で整数環が単一の整数のべきが基底となるのは1例だけであることを示した. 5.Siegel保型形式について研究し,1/6を持つ環上の次数2のSiegel保型形式の環構造を記述した. 6.Stanley-Reisner環について研究し,対応する単体的複体が2以上の次元を持ち,連結であれば,局所的完全交叉であるStanley-Reisner環は完全交叉であることを示した.
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