研究課題/領域番号 |
18540234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中村 文隆 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20291354)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,640千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 星間乱流 / 星間磁場 / 星形成 / 連星系 / 数値シミュレーション / 分子雲 / 磁場 / 乱流 / 自己重力 / 星間雲 / 磁気拡散 |
研究概要 |
本研究の目的は、乱流状態にある磁気分子雲コアの分裂によって連星が形成される過程を解明することである。連星は分子雲コアの重力収縮過程で形成されるため、その母胎となる分子雲コアの物理的性質を解明することが非常に重要である。そこで本研究ではまず、分子雲から分子雲コアが誕生する過程を詳細に調べた。計算には昨年度開発した3次元MHDコードを用いた。乱流状態にある分子雲内では、乱流圧縮によって分子雲コアが誕生することがわかった。そのような過程で形成される分子雲コアは一般にゆがみが大きい。さらに、乱流のシアー運動が多かれ少なかれコア内部に残り、これが分子雲コアの回転成分になる。コアが分裂する条件は、回転成分の大きさとコアのゆがみの大きさに依ると考えられるが、形成されたコアを統計的に調べたところ、重力収縮過程で分裂できないほど非常に遅い回転を示すコアは稀であることがわかった。さらにコアは球形からのゆがみが大きく、収縮の初期でも容易に分裂できることが示唆された。従来考えられていたモデルでは、コアは収縮が進み、回転円板が形成され、その円板が分裂するという描像が一般的であったが、本研究では、少なくとも周期が長めの連星に関しては、円盤が形成されるよりも前段階で容易に形成されることが示唆された。ただし、コアの進化には外部の乱流圧縮が大きく寄与するため、コアに自己重力だけでなく、外部の乱流圧縮の効果をより詳しく調べる必要があることも明らかとなった。外部乱流圧縮の効果を定量化することが今後の課題である。
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