研究課題/領域番号 |
18540239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高原 文郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20154891)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,370千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 電波銀河 / 相対論的ジェット / シンクロトロン放射 / 偏光 / 粒子加速 / クェーサー / 無衝突衝撃波 / プラズマ不安定 / コンプトン散乱 |
研究概要 |
1.内部構造が非一様性を含む場合、フレア時に放出された光子のエコーが起こりえること、これによりいくつかのブレーザーで観測されたOrphan TeVフレアを説明できることを論じた。 2.相対論的ジェットの見かけの構造は輻射の伝播速度とジェットの運動速度にわずかな差しかないことから、ジェットの縦方向および横方向の構造、時間発展に仕方に複雑に依存している。相対論的に運動する有限の大きさをもった輻射領域を考え、電子の冷却時間の差を考慮すると、X線、可視光、電波でのノット位置の系統的なずれを説明できることを示した。 3.ジェット中の磁場の向きと観測される偏光ベクトルの向きの関係が相対論的運動によってどう変化するかを解明し、偏光ベクトルの向きが放射領域の固有系での磁場の天球面内成分に垂直であることに基づいて、偏光角の統計的性質を調べ、ジェット固有系においても磁場の向きは運動方向にたいし垂直な成分が優勢でなければならないことを明らかにした。また、ヘリカル磁場モデルに非対称性を加えた場合の偏光角のモデル計算を行った。 4.無衝突衝撃波による電子加速過程を検討した。一次元と異なり二次元では波乗り加速が起こらないことを示した。また、イオンビームが存在する状況のもとでのプラズマ不安定を検討し、二次元的なブーネマン不安定やイオン音波不安定の性質を調べ、イオン二流体不安定の成長率が高いことを発見した。 5.二つのプラズマ成分が相対速度を持って運動している場合の、クーロン衝突によるエネルギーと運動量の交換率を計算し、数値計算に使用できるような近似式の作成を行い、これを用いてジェット形成のシミュレーションを行った。
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