研究概要 |
高時間分解能を持つ高抵抗電極板型チェンバー(RPC)の多層構造RPCを3gap(ガラスった.計測用ガスをAvalanche modeでAr(50)+C_4H_<10>(8)+C_2H_2F_4(87)+SF_6(5),Streamer modeではC_4H_<10>(8)+C_2H_2F_4(87)+SF_6(5)の混合ガスを使用して各々のモードでの時間分解能の測定を行った.3gapのガラス1mmではStreamer,AvaIanche modeでそれぞれ□=0.92,0.48nsec,ガラス2mmでは□=1.0,0.71nsecの時間分解能が得られた.また5gapでは1.14,0.76nsecが得られた.これらの実験より(1)Streamer modeでの時間分解能はStreamer生成のパルスの揺らぎが大きいことよりAvalanchemodeより低い値が得られ,(2)また時間分解能は電極間で荷電粒子により生成された電離クラスターの場所による時間のジッターにより決定され,このジッターは電極間隔が狭くなれば小さくなることが分かった. (3)さらにRPCの時間分解能は電極間を一定とすると電極間に挿入した局抵抗板(ガラス)の厚さにも比例することが分かった.さらに3gapRPCで時間分解能として0.48nsecが得られた.この値はRPCの値としては評価される結果であり,これらの知見から高時間分解能が要求されるPETへの応用が期待できる.
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