研究課題/領域番号 |
18540299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
石原 信弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50044780)
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研究分担者 |
小濱 太郎 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 共同研究員 (60100814)
喜多村 章一 首都大学東京, 健康福祉学部, 教授 (60106599)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,560千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 二重ベータ崩壊 / マヨラナ・ニュートリノ / ニュートリノ質量 / マヨラナ粒子 |
研究概要 |
原子の中の原子核が二次の弱い相互作用によりベータ線を2つ出して原子番号が2だけ大きい原子に遷移することを二重ベータ崩壊という。このとき2つの反電子ニュートリノ放出を伴う場合(2vββ)とそうでない場合(0vββ)が考えられる。2vββは実験的に確認され半減期(約10^<19>年)が測定されている。0vββはニュートリノレス二重ベータ崩壊と呼ばれ未だに確認されていない。ニュートリノが質量を持ち、かつ粒子と反粒子との区別が無い、いわゆるマヨラナ粒子であれば0vββが起きる。これを発見し半減期を測定すればマヨラナ・ニュートリノの存在が確定しニュートリノ質量の絶対値が分かる。そうすれば、旧来の素粒子標準模型を超える理論構築に大きな貢献をなすと同時に宇宙創成の有力なシナリオであるレプトジェネシスを支持することにもなる。DCBAはベータ線の飛跡を一様磁場中で捕らえ、特徴あるパターンから0vββ事象を選別し、運動量を測定することによって運動エネルギーを得るという、他の実験では見られない独特の手法によって0vββ事象を発見しようとするものである。ガンマ線には不感であるので本質的に他の実験で問題となるガンマ線バックグラウンドは無い。また、電子(ベータ線)とアルファ線や陽電子線との区別も明瞭であるので、これらによるバックグラウンド除去は容易である。本研究ではプロトタイプDCBA-T2によりバックグラウンドをほぼ完全に除去できることを確認し、0vββと2vββの区別に必要なエネルギー分解能の研究を行った。その結果、エネルギー分解能向上の手法が確定したので、その確認のために現在DCBA-T3を準備中である。その後は大型磁場飛跡測定器を建設し、大量の崩壊ソース(^<150>Nd)を搭載して本格的に0vββ事象の探索を行う予定である。
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