研究課題/領域番号 |
18540306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
河本 充司 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (60251691)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | NMR / 誘電物性 / TTF-TCNQ / 重水素置換 / 核四極子 / TTF=TCNQ / 重水素 |
研究概要 |
複雑液体や、機能性材料の研究において電荷のダイナミクスを研究することは、誘電物性やその起源を研究する手段として重要である。水素結合を含む水やアルコールにおける分子運動などは、生体における水の役割の解明する上で重要であるが、その緩和現象はタイムスケールによりいくつかの階層構造からなり複雑である。また導電性有機物において近年、分子運動のタイムスケールの非常に遅い緩和現象が発見されそのダイナミクスの解明が進んでいる。速いダイナミクスを光学測定、非常に遅いダイナミクスは誘電測定にたよるのが現状であるが、磁気共鳴のタイムスケールでの研究は遅いダイナミクスの研究に相補的な情報を提供できる。磁性体および金属の物性研究においてNMRは、スピンの静的な性質だけでなく動的な性質を測定できる非常に重要な実験手段である。磁性研究における花形的存在であるNMRも誘電測定への応用となると、以下にあげる欠点により研究例はあるが磁性体に関するNMRのように決定的な実験手段とはなっていない。 これらの欠点を克服する新たな誘電物性の測定手段としての磁気共鳴の方法を確立することをめざし、重水素、水素2つのプローブを測定して情報を引き出すことを試みた。 目的物質の(TTF-d)(TCNQ一h)と(TTF-h)(TCNQ-d)体のうち(TTF-d)(TCNQ-h)については、分子の合成および大型単結晶の作成も完了し現在測定を予定している段階でありTCNQ-d体の合成も昨年度末に合成ルートの見通しがたち現在、合成を試みている現状である。
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