研究課題/領域番号 |
18540345
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平島 大 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (20208820)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,010千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 重い電子系 / 価数揺動 / 量子臨界点 / 動的平均場理論 / ゆらぎ交換近似(FLEX) / 超伝導 / 強相関電子系 |
研究概要 |
重い電子系における電荷ゆらぎ、特に価数揺動とそれによって引き起こされる超伝導の可能性を検証するために拡張周期アンダーソンモデルの理論研究を行った。拡張周期アンダーソンモデルでは、通常のf電子間斥力に加えて、f電子と伝導電子の間の斥力U_<cf>も考慮される。 動的平均場理論(モンテカルロ法および対角化法)を用いた研究によって、斥力U_<cf>によって価数揺動が増強されること、また十分大きなU_<cf>において転移は1次転移であることが確かめられ、さらに連続的なクロスオーバーから、不連続な一次転移へと移り変わる点(量子臨界点)の位置を決定することができた。この結果により、より現実的なモデルにおいても価数揺らぎの発散が起こる可能性が確かめられた。さらに、軌道縮退の効果も調べられた。 上記の手法では、空間的なゆらぎが考慮されない。現実の物質においては空間的なゆらぎが重要になる可能性もある。そこで上記の研究と相補的な研究として、ゆらぎの波数依存に着目した研究を行った。そのために、拡張周期アンダーソンモデルにゆらぎ交換近似(FLEX)を適用し、弱相関領域からの研究を行った。その結果、現実的なパラメター領域においてU_<cf>による特定の波数の電荷ゆらぎ(電荷密度波)の増強が見出された。さらに、超伝導転移温度を計算することによって、超伝導転移が、圧力によって磁気的なゆらぎによるものから電荷揺らぎによるものから電荷揺らぎによるものへと移り変わることが見出された。ひとつの系で外部パラメターによって、異なるメカニズムの超伝導状態が生じることが確認されたことは重要な知見であるとともに、重い電子系における価数揺らぎによる超伝導メカニズムの可能性を支持するものである。
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