研究課題/領域番号 |
18540435
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
田島 俊彦 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (20027353)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,670千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 大気現象 / 気象学 / 大気大循環 / 成層圏 / 対流圏 / ベータ効果 / ロスビー波 / 回転円筒水槽実験 |
研究概要 |
回転円筒水槽の底に円錐形傾斜を入れて地形型ベータ効果を導入した実験を行い、これまでに波数2波動流は傾斜が0.4以上で準地衡風的渦度方程式に従い上方に伝播し、ドリフト回転が遅くなることを発見した。今回は、波数2波動流より強くベータ効果が現れると理論的に期待される波数1波動流と軸対称流の鉛直伝播について実験した。波数1波動流の生成はむつかしいので、先ず、実験し易い軸対称流について調べた。軸対称流の場合、流速の鉛直変化を、鉛直スリット光を用い横からビデオカメラで観測することで精密に測定できることが分かった。実験では、この方法で期待どおり、波数2波動流よりははっきりとベータ効果が得られた。鉛直伝播は、子午面の温度分布と流れ場に影響を与えると考えた。半径方向の温度差の測定およびウラニンによるラグランジュ軌道の測定により、ベータ効果の影響を捕えることができた。これらの結果は、論文にまとめ投稿中である。 今回の研究で、ナンシーのLaboratorie d'Energetique et de Mecanique Theorique et Appliquee、オランダEindhovenのUniversity of Technologyなどを訪問し、実験の見学、講演、議論をして、実験について理論的および技術面で有益な成果を得た。特に、レーザ光をPIVの解析に使えること、ゆっくりとした流れの可視化には染料を用いることが有効であること、そして、傾圧層で生成された流れに対しても円錐型傾斜を入れて地形型ベータ効果を起こすことができると言う考えに支持を得たことは、本研究の進展に大いに役立った。
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