研究課題
基盤研究(C)
日本列島の初期〜中期中新世湖沼珪藻土(壱岐島・長者原層、能登中島・山戸田層、日本海-大和堆から採取されたピストン・コア RC12-394、宮城・大内層)から、それぞれ保存の良い湖沼性 Actinocyclus spp.が産出した。長者原層の数層準では、群集の99%を占めるほどに多産した。日本列島と北米大陸の初期-中期中新世珪藻土から産する miocene Actinocuclus spp.の比較に基づいて、日本列島産 Actinocyclus spp.を8 morphological types に暫定区分した。現時点で、日本列島産 8 morphological types を北米大陸産13種に同定できない。しかし、湖沼性Actinocyclus spp.の分布は、日本列島と北米大陸西岸で、初期〜中期中新世に限られることが明らかになった。この結果より、中新世初期〜中期における湖沼性 Actinocyclus 属の大発展は、日本列島においても確認され、この大発展が環太平洋でほぼ同時に起こったことが強く示唆された。すなわち、Actinocyclus spp.の出現・発展・急激な衰退は環太平洋で共通している可能性が高い。それらによる広域対比には、時間モデルの確立が必要であるが、この成果は、初期〜中期中新世湖沼珪藻生層序組立ての重要な基礎資料になるものと期待される。なお、発展・絶滅の厳密な同時性は確認できず、発展・絶滅の支配要因は推論し得なかった。
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