研究課題/領域番号 |
18550032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大井 貴史 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80271708)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,120千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | キラルオニウム塩 / ビアリール / 相間移動 / 機能性 / 不斉ストレッカー反応 / 不斉合成 |
研究概要 |
本研究では、非結合性相互作用を介して基質を認識し、しかも求核剤となる対イオンの位置を規制できる三次元構造としてテトラナフチル骨格を備えた機能性キラルアンモニウム塩を設計・合成し、これを相間移動触媒として用いることで、安価で取扱いやすいシアン化カリウム(KCN)水溶液とトルエンという単純な二相系での各種N-メシチレンスルホニルアルジミン類のシアノ化反応が円滑に進行し、相当するα-アミノニトリル誘導体が高エナンチオ選択的に得られることを明らかにした。また、本法の問題点として、水が存在する系内でのイミン類の加水分解による収率の低下、および触媒が関与することなく反応が進行することによるラセミ体の生成が考えられたが、N-アリールスルホニルーα-アミドスルホンを基質としたイミンの系内発生法により解決できることを見出した。これにより、エノール化しやすいものも含めた様々なα-無置換及び一置換のアルデヒド由来のα-アミドスルホンに対して、シアノ化反応が速やかに、かつほぼ定量的に進行し、相当するアルジミンを基質とする場合よりも一貫して高いエナンチオ選択性が得られることを示すことができた。一方で、キラルアンモニウム塩を均一系の有機分子触媒として活用する新たなアプローチとしてテトラナフチル型キラルアンモニウムベタインの創製を進めてきた結果、新たな分子設計の戦略と、触媒機能の一端を明らかにすることができつつあり、今後の大きな課題と言える。
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