研究課題/領域番号 |
18550083
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
小松 優 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (70339985)
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研究分担者 |
藤永 薫 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (50156890)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,310千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | イオン交換 / チタン酸繊維 / 遷移金属イオン / 分離 |
研究概要 |
本提案は環境に負荷を与えない事を考慮した有害金属イオン除去のシステムを開発する事を目的としている。平成18年度には、二酸化チタンおよび炭酸カリウムを原料として、フラックス(モリブデン酸カリウム)法により層状構造結晶質四チタン酸カリウム繊維の合成を試みた。この繊維の物理的性質を確認した後にカリウムイオンを水素イオンに組成変換し、イオン交換体として使用した。対象金属イオンとしてアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、二価遷移金属イオンを選択し、バッチ法でのイオン交換能を検討した。その結果、いずれの金属イオンでも高いイオン交換能を示した。 平成19年度には、アルカリ金属イオン群(リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン)、アルカリ土類金属イオン群(マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン)、および遷移金属イオン群(銅イオン、ニッケルイオン、亜鉛イオン)を選択し、無機イオン交換体として合成した結晶質四チタン酸繊維へのバッチ法でのデータに基づいて、カラム法でのイオン交換分離を試みた。その結果、カラム中に充填した結晶質四チタン酸のイオン交換能を活用するための流入液の水素イオン濃度を調整することにより、2種類の同族金属イオン間の分離を実現させた。 以上の研究結果から、高レベル放射性溶液中に含まれる長寿命核種のセシウムイオンやストロンチウムイオンの分離、遷移金属イオン中のニッケルイオンの単離等が可能となり、廃棄物の減容化の目的が達成された。即ち、環境に負荷を与える有害金属イオンの分離が可能となった。
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