研究課題/領域番号 |
18550089
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 保 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30163273)
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研究分担者 |
小笠原 正道 北海道大学, 触媒化学研究センター, 准教授 (70301231)
菅野 研一郎 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教 (20360951)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,370千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ジルコニウム / 2価錯体 / メタロセン / ジルコナサイクル / インデニル配位子 / シクロペンタジエニル配位子 / 安定 |
研究概要 |
トリス(インデニル)ヒドリドジルコニウムと、様々なアルキン類との反応を検討し、2価ジルコノセン等価体としての反応性を評価した。その結果、トリス(インデニル)ヒドリドジルコニウム錯体と内部アルキンとを混合すると、対応するジルコナシクロペンタジエンが良好な収率で生成することを見出した。さらに興味深いことに、末端のアリールアルキンを用いると、高選択的に2,5-ジアリールジルコナサイクルが生成することが明らかとなった。 上記したビス(インデニル)ジルコナシクロペンタジエンに対し四塩化チタンを作用させると、ジルコナシクロペンタジエンのジエン部位とインデニル配位子とのカップリング反応が進行し、対応するフルオレン誘導体が良好な収率で生成することを見出した。アルキル、アリール置換のジルコナサイクル、または2環式ジルコナサイクルでも同様に反応し、対応する置換フルオレン誘導体が得られた。低温では、ジヒドロフルオレン誘導体が得られたことから、本反応は、ジエン部位とインデニル配位子との間の[4+2]環化付加、およびβ水素脱離によって進行していると推測される。さらに、同様のカップリング反応は、インデニル配位子以外にも、置換シクロペンタジエンを有するジルコナシクロペンタジエンでも見られ、対応するインデン誘導体が生成した。関連化合物の構造学的データの比較から、シクロペンタジエン、およびインデニル配位子と、ジエン部位との距離が、その反応性に大きく関与していることが示唆された。最も反応性の高いチタナシクロペンタジエンでは、その距離が最も短くなっている。また、ジルコナシクロペンタジエンでは、チタンの場合よりも反応性は低いが、配位子上に導入された配位子のかさ高さが増加するにつれ、反応性が向上することが分かった。四塩化チタンは、本カップリング反応では酸化剤としての作用が重要であると推測される。
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