研究課題/領域番号 |
18550092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今田 泰嗣 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (60183191)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,130千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 有機分子触媒 / フラビン分子触媒 / 酸素酸化反応 / 環境調和型反応 / 水素添加反応 / ジイミド / デンドリマー / 金ナノ粒子 / フラビンン触媒 / フラビン触媒 / ヒドラジン / グリーンケミストリー |
研究概要 |
申請者は単純な有機分子を触媒とし、酸素分子を共酸化剤として用いる環境調和型の触媒的酸化反応の開発を進めている。本研究では、申請者が既にその端緒を開発しているフラビン分子を触媒とする酸素分子活性化システムを基盤とし、有機分子触媒による温和な条件下での高選択的な酸素酸化反応系を構築することを目的として研究を進めた、本研究期間中に以下の成果を得た。 1.フラビニウムカチオン分子触媒の存在下、ヒドラジンは酸素分子により酸化されて、高い水素供与能を有するジイミドを生成する。このジイミドを水素源として用いると、オレフィンの水素添加反応が効率よく進行する。 2.リボフラビンに代表される入手容易な中性フラビン分子は酸素分子の活性化においてはその活性は低いが、上記1のオレフィンの水素添加反応においては、フラビニウムカチオン分子触媒に匹敵する触媒活性を発揮する。中性フラビン分子触媒によるオレフィンの水素添加反応は本反応は従来型の水素ガス/金属触媒によるオレフィンの水素化に代替する、環境調和型の水素添加手法となる。 3.デンドリマー骨格を有するジアミノピリジンはフラビン分子と三点水素結合によって会合し、複合錯体を形成する。このフラビン-デンドリマー複合錯体は、デンドリマー構造に由来するフラビン分子触媒周辺の疎水性反応場の効果により、上記1のオレフィンの水素添加反応において、均一系フラビン触媒と比較して高い触媒活性を示す。 4.フラビン分子触媒と補助修飾分子で複合的に表面修飾を施した金ナノ粒子は、補助修飾分子に由来する疎水性反応場の効果で、上記1の水素添加反応およびスルフィドの酸素酸化反応において高い触媒活性を示す。
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