研究課題/領域番号 |
18550124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
北川 敏一 三重大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20183791)
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研究分担者 |
高橋 康丈 富山大学, 医学薬学研究部, 教授 (70197185)
平井 克幸 三重大学, 生命科学研究支援センター, 准教授 (80208793)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,120千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 分子三脚 / 自己組織化単分子膜 / アダマンタン / フェロセン / チオール / 金(111)面 / 分子ワイヤー / 電子移動速度 |
研究概要 |
1)分子三脚-フェロセン連結体の合成とその単分子膜 アダマンタンの3個の橋頭位炭素にCH_2SH基を結合した分子三脚の上部に、長さの異なるオリゴ(フェニレンエチニレン)リンカーを介してフェロセンを連結した分子を合成し、それぞれの自己組織化単分子膜をAu(111)面上に作製して電気化学的手法により特性を解析した。その結果、フェロセンユニットの表面密度はリンカーの長さによらず一定に保たれることが示された。これにより、アダマンタン炭素骨格の剛直性とリンカーの硬い棒状構造により、長いリンカーを用いた場合でもフェロセンユニットを一定間隔で強固に固定できることが明らかとなった。また、膜上のフェロセンユニット間の相互作用はリンカーの長さによらずほぼゼロであり、各ユニットの独立性が保持できることから、これらの連結体は分子メモリーの構成要素として有用であることが示された。 2)占有面積拡張型分子三脚の合成とその単分子膜 アダマンタン分子三脚の3つの脚のそれぞれに2個のメチル基を結合した、新しい三脚形トリチオールの合成に成功した。この三脚では6個のメチル基が分子の周囲に張り出しているため、単分子膜を形成した際に分子占有面積が増大し、その結果隣接分子間距離は広くなる。実際に単分子膜を作製して電気化学測定を行った結果、膜上の分子間距離はメチル基を持たない場合に8.7Åであるのに対して10.9Åに広がることが確認できた。これにより、大きなサイズの機能分子を三脚上に結合して各分子を孤立した状態で単分子膜を形成できることが示された。
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