研究課題/領域番号 |
18550126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
中田 聡 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (50217741)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,250千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 非線形 / 非平衡 / 界面 / スイッチング / 時空間発展 / 自律運動 / 走化性 / 履歴 / 膜 / 自律運動系 / ソフトマテリアル / 振動現象 / エネルギー |
研究概要 |
ベローゾブ・ジャボチンスキー反応(BZ反応)は時空間発展する化学反応系として幅広く取り扱われ、そのメカニズムや実験系の多様性に関して、これまで数十年間で数多くの研究論文が報告されて、学術的にも発展してきた。研究者が進めてきた「反応拡散」と「運動」を結合させた「運動モードスイッチング」を発現する系は、国際的に例のない独創的な研究である。本研究の実験システムは、反応場の柔軟性と反応拡散系の制御を利用して、多様な運動モードスイッチング現象をマイクロレベルで制御し、巨視的なレベルへ階層構造の形成が可能である。 本研究では、自律運動する系内部と境界条件(膜・界面を構成する物質のミクロな化学構造とマクロな幾何学構造)と外部条件(反応場の物質と濃度分布、反応槽や境界の形状)をマイクロからミリメートルスケールで実験系をデザインすることが可能である。そしてこれにより、多様な変化が可能な自律運動体の時空間発展現象の様相にスイッチングの機能を持たせるとともに、自律運動体が移動する方向(ベクトル)と速度(スカラー)を制御するところに学術的な特色がある。加えて、非線形現象の特徴である「分岐現象と履歴現象」を運動モードの機能として加えて、自律運動のオン・オフに活用したところも特徴的な点である。 これにより時空間軸上でミクロなレベルで反応拡散させ、マクロに発展する多様な自律運動パターンの制御が可能になると、例えば走化性を示すモデル実験系の構築、又は自己診断や自己修復能を持つ人工膜系の開発につながると考えて本研究を進めた。加えて、生体系における時空間発展現象を理解するためのモデル実験系とその理論が確立されると考えた。
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