研究課題/領域番号 |
18550134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 山口東京理科大学 |
研究代表者 |
井口 眞 山口東京理科大学, 基礎工学部, 准教授 (80291821)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,190千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ずれ応力 / 剪断歪み / クロミズム / ラマンスペクトル / 高圧 / シクロデキストリン / スピロピラン / メロシアニン / shear stress / ダイヤモンドアンビルセル / DAC |
研究概要 |
ずれ応力効果による固相薄膜の色変化を分子構造の変化(化学結合の切断と生成)として分子レベルから調べ、新たな結合の制御法とシェアクロミズムを創成することを目的とした。研究対象の6-ニトロスピロピラン(SP)は、光によりスピロ環が開環しメロシアニン(MC)に変わるクロミック分子である。 1.ずれ応力効果:SP薄膜(淡黄色)はずれ応力によって緑色、応力を抜くと紫色の可逆的な変化を示した。ラマンスペクトル(励起光785nm)において、緑色には強い蛍光が見られたが、紫色では蛍光が徐々に消失し、SPのスペクトルにMCの共存を示す弱いバンドが現れ、ずれ応力が化学結合の切断を誘起したことを示す。SPからの緑色は、2.5GPa以上の静水圧によっても誘起されるが、ずれ応力は1.0GPa程度相当であり、ずれ応力は静水圧より有効であった。 2.光に対する応答性:SP薄膜は、紫外光(UV)と可視光(VIS)によって淡黄色と紫色の可逆的な色変化を容易に起すが、応力下の緑色の薄膜にUVとVISを2時間照射すると色のわずかな変化は見られたが、いずれも明瞭に緑色は保たれ、ずれ応力によって光に対する応答性は低下した。 3.シクロデキストリン包接SP:γ-シクロデキストリン(CD)包接SP生成物(桃色粉末)は、ずれ応力によって赤色、応力を抜くと赤紫色への可逆的な変化を示した。ラマンスペクトルには応力に依存した蛍光が見られ、応力が弱い場合の赤色のスペクトルは主にMCであり、応力を抜いた赤紫色でもMCが保たれていた。また、UVとVISによって淡黄色と濃紫色の可逆的な変化を容易に示し、スペクトルからSPとMCの異性化に伴う色変化であることが示された。CDへの包接によってSP単独より光応答性が高く、ずれ応力により誘起されたMCが安定化された。 本研究の成果はずれ応力と光を組み合わせた化学結合の制御につながるものである。
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